職人の技で建物の未来を守る
チームの力で社会インフラを支えるジョスコム

株式会社ジョスコム代表の川上一三に、同社のミッションや企業理念についてインタビューしました。

創業から現在に至るまでの歩みや、建物修繕を通じた社会貢献への思い、そして職人技術と最新技術を融合させた未来への展望まで、幅広くお話を伺いました。

ジョスコムがどのような価値観を大切にし、何を目指す会社なのかをぜひ知ってください。

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株式会社ジョスコムの展開している事業について

会社名の「株式会社ジョスコム」ですが、創業当初は「株式会社城南工務所」という名称でスタートしました。
平成2年に社名を変更し、現在の「株式会社ジョスコム」となっています。

この名前は、旧社名時代に使っていた「城南システムコンプリート」という言葉から、頭文字を取って生まれました。
“コンプリート”には、「仕上げる」「完成させる」「やり遂げる」といった意味を込めています。

その名の通り、ジョスコムは建物の仕上げ工事を専門とする企業です。
特に建物が密集している東京都内のようなエリアでは、土地の余裕がほとんどないため、新築ではなく既存建物の修繕や維持が重要になります。

当社は、老朽化した建物を新築同様に蘇らせ、さらに長寿命化を図る工法を、高い技術力で提供してまいりました。

これまでの沿革について

創業は、昭和41年にさかのぼります。
当時は、塩化ビニール系の壁装材を室内の壁に貼る事業を手がけていました。

その後、内装工事全般を担う工事会社として成長を遂げ、当時お付き合いのあった材料メーカー様と、アクリルゴム系の素材を使った新たな工法を共同開発したことが、転機となりました。

その技術を中心に据え、防水工事全般へと事業を拡大。
現在では、建物の修繕工事を幅広く請け負う企業として活動しています。

会社の社会的意義・ミッションについて

当社が取り組んでいる防水工事や修繕工事は、建物の維持・保全に貢献する仕事です。
これは、単に建物を直すというだけでなく、人々の暮らしを守るという観点でも重要だと考えています。

また、国土強靭化の一環として、橋桁のコンクリート落下防止やトンネル天井の崩落防止といった補強工事にも携わっています。
これらの工事に関わる調査・診断も、私たちの役割の一つです。

子供の頃のエピソード

私の両親が会社を興したこともあり、幼い頃は家に両親がいない日が多く、いわゆる「鍵っ子」として育ちました。

小学生の頃は、学校から帰宅後にランドセルを放り投げて外で遊び、暗くなるまで家に戻らない毎日。
放任主義のような子供時代でしたが、楽しい思い出が多く、よく父に叱られたことを覚えています。

近所に秘密基地を作ったり、友達と宝物を隠したりといった遊びに夢中でした。
古びたお寺の屋根裏に忍び込んで、そこを基地にしたこともあります。
なかなかの悪ガキだったと思います。

勉強にはあまり関心が持てず、学業に熱心とは言えない幼少期でした。

その後、地元の公立中学校に進学し、高校受験を経て高校へ入学。
さらに付属の大学まで進学し、学生生活を終えました。

会社設立の経緯

会社が設立されたのは、私が幼稚園から小学校低学年の頃です。

当時は、会社という存在そのものが何かも理解できていませんでした。
ですが、中学3年の夏休み頃から、父に連れられて修繕工事の現場に行くようになります。

現在であれば問題になるかもしれませんが、その頃から現場でアルバイトとして働いていました。
特に夏場は、暑さの中で汗を流しながら仕事をしていた記憶が残っています。

高校や大学時代のアルバイトも、ずっとその現場作業でしたので、物心がついた頃には会社の事業内容を自然と理解していました。

人生最大の挫折体験

大きな挫折というほどの出来事は少ないものの、中規模・小規模な困難はこれまでに何度も経験してきました。
その中でも特に印象に残っているのが、会社を継いだ後に起きた「人材の流出」です。

苦労して育成した従業員が、戦力として活躍するようになったタイミングでライバル会社へ引き抜かれてしまったのです。

現在でもヘッドハンティングは多いですが、信頼していた社員が辞めてしまうというのは、精神的なダメージが非常に大きく、私にとって大きな挫折のひとつとなりました。

挫折を乗り越えたきっかけと会社の変化

やはり、会社にとって「」は最も重要な存在です。
そのため、人材の流出は戦力的にも、精神的にも非常に大きな痛手となります。

とはいえ、当社には多くの社員が在籍しており、残ったメンバー同士で励まし合い、新たに加わってくださった方々とも積極的にコミュニケーションを取ることで、困難を乗り越えてきました。

当社が属する業種は、工事の請負業です。
建設業界においては、受注した工事をそのまま下請けに任せる、いわゆる「丸投げ」が少なくありません。

実際、当社も数十年前はそのような業務形態が多く、営業中心の会社のような状態でした。

受注は自社で行っていても、実際の施工は下請け業者や協力会社が担い、その下に職人がいるという構造が一般的だったのです。

こうした体制は、今なお建設業界に広く見られます。

しかし、私自身が人材の流出という挫折を経験したとき、「これからは自社で工事を完結できる職人を育て、社員として雇用しなければならない」と強く感じました。

そこで、営業担当を増やすのではなく、職人として現場で成長できる人材を積極的に採用し、育成に力を注ぐ方向に方針転換を行いました。

その結果、職人が一人前に育ち、受注が増え、さらに仕事量も拡大していくという好循環が生まれました。
現在では、ジョスコムには20名を超える職人が在籍しています。

加えて、職人から現場監督へ、さらには営業職へとキャリアアップする社員もおり、その中には一級建築施工管理技士の資格を持つ人材も10名以上在籍しています。

現場出身の監督は、施工の実態をよく理解しているため、現場管理において非常に頼もしい存在です。

また、職人として経験を積み、その後現場監督、さらに営業職へとステップアップした社員は、現場の実情を把握しているからこそ、より的確な提案ができる営業担当として高い評価を得ています。

このような人材育成の仕組みを確立してから、すでに30年近くが経過しました。
現在では、当社は「工事を主体とする工事会社」として、安定した事業展開を続けています。

経営者として大切にしていること

当社の仕事は建物の修繕ですが、常に「お客様に何を提供できるか」を意識しています。
ご満足いただくために、どのような価値を届けられるかを最優先に考えています。

もちろん、コストを抑えることも重要な要素です。
しかし、安価な工事には長期的な耐久性に不安が残るケースも少なくありません。

そのため、当社がご提案するのは、初期投資は必要になるものの、メンテナンスの頻度を減らし、結果としてライフサイクルコストを抑えるという考え方です。

言い換えれば、安価な工事を短いスパンで繰り返すよりも、適正な価格で質の高い施工を行い、建物を長く維持していく方が、総合的にはコスト削減につながるということです。

私たちが目指しているのは、「高品質な工事を、できる限りコストを抑えて実現する」こと。
価格面で他社に及ばない場合もありますが、品質に関しては確固たる自信を持っています。

社員一人ひとりの確かな技術力をもとに、質の高い施工を提供していく。
それこそが、当社の経営哲学の根幹にある信念です。

会社の風土・文化について

当社は業界の中でも比較的若い社員が多く、現在の平均年齢は30代半ばです。
社員同士の仲も良く、社内ではさまざまな部活動が盛んに行われています。

現在活動しているのは、ゴルフ部、釣り部、キャンプ部、野球部、マラソン部などです。
さらに、誕生日会や餅つき大会といった季節のイベントも実施しています。

私自身がピザ窯を購入したこともあり、ピザを焼いたり、ブリしゃぶを振る舞ったりすることもあります。
会社の1階にある広いスペースでは、バーベキューを開催し、社員同士が気軽に交流できる場となっています。

お酒が好きな方にとっては、特に楽しく過ごせる職場かもしれません。
また、年に1回の社員旅行では近隣の温泉地を訪れ、さらに隔年ではハワイやシンガポール、タイ、台湾といった海外にも出かけています。

業績に応じてにはなりますが、社員同士の親睦を深める機会は、積極的に設けています。

一緒に働きたい人・働きたくない人

当社の仕事は、必ずチームで行います。
少人数でも2人、多いときは5人ほどのチームで工事を進めていきます。

そのため、当社が最も重視しているのは、コミュニケーション能力協調性です。

先輩の意見に素直に耳を傾けられる誠実な方と、ぜひ一緒に働きたいと考えています。
もちろん、健康であることも大切な条件の一つです。

一方で、協調性に欠ける方や、チームよりも単独行動を好むタイプの方は、当社にはあまり向いていないかもしれません。

私たちは、社員一人ひとりの意見や知恵を大切にしています。
その取り組みのひとつとして「提案箱」を設置し、社内からの改善案を受け付けています。

提案を投稿するだけで500円、採用されると5,000円を支給する制度も導入しました。
この仕組みにより、社員が自発的に改善意識を持ち、日々の業務に取り組める環境を整えています。

提案箱の中で最も印象に残っている提案は?

提案箱に寄せられる意見は、現在では内勤の総務部の女性社員からが多く寄せられています。
最近では、現場の職人たちからの提案も増えてきました。

その中でも特に印象に残っているのが、樹脂施工で使用する道具の改良提案です。

従来は毎回新品の道具を使用していたため、コストも廃棄物も増えていました。
しかし、ある社員の提案により、数回再利用が可能な方法が導入され、大きなコスト削減と環境負荷の軽減につながりました。

この優れた提案に対しては、5,000円分のクオカードを進呈しています。
贈呈のタイミングは年に1度の忘年会で、表彰式と合わせて実施しています。

今後の展望

現在、当社の主要業務は集合住宅の大規模修繕工事ですが、今後は物流倉庫や学校など、さまざまな建築物の工事比率を高めていきたいと考えています。

また、当社のルーツでもある防水工事にも改めて注力する方針です。
その一環として、ウレタン超速硬化スプレー防水のロボット化や、外壁剥落防止工法の機械化といった技術開発にも取り組んでいます。

外壁の剥落防止については、透明な樹脂を塗布することで落下を防ぐ新しい工法を導入予定です。
こちらはロボット化ではなく、機械による施工を想定しています。

さらに、建物の寸法や面積の計測方法についても改革を進めています。
これまでは図面から三角スケールを使って手作業で算出していましたが、今後は3Dモデリングを活用したデジタル計測に移行する予定です。

この仕組みの構築には、すでに2名の専門スタッフが取り組んでいます。
技術革新と並行して、人材育成にもより一層力を入れていく所存です。

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